逆説の日本史 4/井沢元彦
儒教には「排他的独善性」という猛毒が仕込まれている。空論であり現実を直視しないという極めて重大な欠点がある。昭和初期より軍閥がこれを大いに利用して国民を欺き、戦前の日本を滅ぼした。
吉田松陰の言葉
「志がなければ人ではない」
ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座/井沢元彦
どの民族も最初は独自の多神教を信仰していた。日本神道、ギリシャ神話、ローマ神話、オーディン神話など。
ローマ帝国のイスラエル総督ピラトが、ユダヤ人の要求に従ってしかたなく泥棒バラバを赦免し、イエスを処刑したという新約聖書マタイ伝の記述は、事実ではなく捏造であると思われる。理由は、巨大な人口を抱えながらまだ素朴な多神教を信じるローマ帝国にキリスト教を布教しようとしていたため、ローマ帝国を敵にしたくなかったからだ。逆にユダヤ人はキリスト教を敵視しており、改宗に応じる可能性もないので、積極的に悪玉に仕立て上げたということのようだ。
日本とドイツは戦後の対応でよく較べられるが、ナチス・ドイツのホロコーストは「戦争犯罪」以上に悪質な「政治犯罪」である。なぜなら第一次大戦後、当時最も民主的といわれたワイマール憲法下において、選挙で政権を取ったナチスが民衆の支持を得て平時に行った国内政策だったからだ。また、戦時下における虐殺行為はどの国もほぼ例外なく行っていることであり、お互い様であるといえよう。極限状態における狂気のせいとして同情できるからだ。
「わが闘争」アドルフ・ヒトラー
人間存在の最高の目的は国家を維持することや政府を保持することではなく、自らの種の保存である。種が圧迫されたり絶滅させられる危険がある場合には、あらゆる武器を駆使して戦うことは正当なことであり、合法性を問うのは二の次である。
人間としての権利は国家の権利に勝る。そして自己の存在のために戦う覚悟も能力もない者には、人権も幸福も与えられない。臆病な人間のために世界があるのではない。
高度に文化的な人種が平和主義に幻惑されて領土拡大を断念し、国内の開発に向かったとしても、世界は暴力によって領土を拡大させる野蛮人種の所有に帰することになる。
やっかいな隣人韓国の正体/井沢元彦&呉善花 1
韓国の反日行動は一部のプロ民族主義活動家達が行っており、竹島に関しては関係する自治体の議員・職員達が行っている。一般市民は参加していない。
1952年竹島が韓国に武装占拠された当時、唯一共産党だけが武力奪還を主張した。1954年9月に日本は韓国に対して竹島の領有権問題を国際司法裁判所に提訴しようと持ちかけたが、韓国が拒否した。
韓国は一応民主国家の体裁を持っているが、内実はまったく違うことを知っておかなければならない。韓国の知識人は世界レベルに達しておらず、日本人に対する強い劣等意識がある。ヒステリックなまでの反日感情はその反動である。そのため日本人を悪者にすることでかろうじてプライドを保っている。
日本人に知っておいてほしいのは、日本人の韓国人に対する差別意識より、韓国人の日本人に対する差別意識の方がずっと強いことである。
2005年「親日反民族行為者財産国家帰属法」が制定され、親日派の子孫が受け継いだ土地まで強制収容している。
ノ・ムヒョン以降、若者には北朝鮮への親近感が根付いており、野党まで票を得るために親北朝鮮になってきている。
親日派の実名での発言は1990年の呉善花をきっかけに、1997年のIMF介入後にはキム・ワンソプ、イ・ヨンフン(ソウル大教授)、ハン・スンジョらによって行われたが、売国奴として政府・マスコミに大弾圧され、イ・ヨンフンは元慰安婦の老婆達に土下座させられた。しかし日本統治再評価については、証拠に基づいた研究報告だったのでさすがに政府にも潰せず、その報告は日本でも高く評価されている。
韓国人の反日意識を変えるには、歴史を実証研究した上で教科書に掲載して教えなければならない。
朝鮮には戦前公娼制度があって、軍の兵士相手に商売をしていた。被害者は子供の頃親に売られたのであって、決して軍が強制連行したものではない。小野田寛郎も自身の見聞からそう証言している。にもかかわらず韓国では元従軍慰安婦達を焚きつけて軍に強制連行されたと思い込ませた。これは悪質な行為である。彼女達には自身を哀れな犠牲者だと思い込みたい被害者心理があり、また社会の要望に沿えばこれ以上世間から排除されることもなくなると思っただろう。これは在日コリアンが強制連行されたと言っているのと似た心理構造である。
日本は韓国に対して「悪いことをしたかもしれないが、良いこともした」などという遠慮した言い方は止めて、「良いことをしたのだ!」とはっきり言い切るべきだ。併合があったから韓国は近代国家になれたぐらいのことを言わなければだめだ。反日に対抗するには、日本による統治は善政だったことを徹底的に韓国に教えるしかない。
日本統治時代のソウル監獄や独立記念館では、日本軍による拷問シーンだというジオラマが再現されているが、あれは李朝時代に行われた朝鮮王朝以来の伝統的なものであって、決して日本軍がやったことではない。日本軍も自分達と同じようにするだろうと思って、勝手に想像して作ったものである。また戦後間もない頃に韓国内の赤狩りでも同様なことが行われた。
日韓関係においては韓国人インテリほど国内で言われていることと実体との乖離に悩んでいる。一般国民は滞日経験から日本の実体を知っており、韓国政府のプロパガンダなど信用していない。
韓国ではIMFの介入以降、競争型市場経済社会化して所得格差が広がって階層固定化が進み、国民が将来に悲観して反市場経済、反グローバリズム、反米となって北朝鮮に親しみを感じるようになった。ノ・ムヒョン大統領率いる左翼民主主義政権が誕生したことも大きく影響している。
朝鮮人の価値観の中核にあるのは民族をそのまま血縁集団とするイデオロギーである。だから韓国民も民族は国家を超えるという思いから親北朝鮮となっているのだろう。そして親北朝鮮に転換したことにより、韓国が実は民主国家ではなかったことが露呈したと言える。
韓国の市場経済観は中国よりも社会主義的だ。北朝鮮はあまりにもひどいが韓国の市場経済もひどいので、その中間のみんなが貧しくても平等に暮らせる社会主義福祉国家が好ましいと考えている。韓国の物価は高く、下層の生活苦は日本の比ではない。GDPは伸びているがGNI(国民総所得)との格差が極端に大きく、国民にお金が回っていない。理由は輸出依存度が高過ぎることと、国際競争の激しいIT産業に偏り過ぎているためであり、純益は低下する一方である。
韓国経済をダメにしたのは労使対立に代表される「集団利己主義」であり、協調路線はいまだに取れていない。これは伝統の「身内正義」に基づく血縁小集団間の闘いである。この集団は中央権力志向で、大きいことが価値となるため中小企業が育たない。しかも相変わらず商業蔑視の風習が残っている。要するに韓国では資本主義の倫理が育っていないため悪徳商人だけが栄えており、それを国民が不満に思っている。若者も政府も企業や市場経済が悪いのであって、資本主義社会そのものも悪いのだという方向に向かっている。
韓国人は経済を変えるのは政治の力だと思っていて、経済の主体は民間だという考えは乏しい。
朝鮮王朝以来、密告を奨励する伝統がある。
韓国人は北朝鮮の方が伝統的な民族性をよく守ってきたと評価している。
朝鮮民族は伝統的に統一美を好み「正しい形こそ美しい」と思っているので、整形美容にも感心が高い。
韓国では親北朝鮮を嫌気して金持ちと技術者が国外へ逃げ出している。
676年新羅が唐の援軍を得て高句麗・百済を征服して以来、朝鮮は中国の属国となり、年号も中国のものを使用した。清国の公式文書には「大清國属」と書かれており、また19世紀末に米海軍省より発行された「海上国家の旗」には、太極旗の絵の上に「大清國属高麗国旗」と書かれている。
韓国では新羅の金春秋(後の武烈王)を英雄としているが、北朝鮮では朝鮮の独立を中国に売り飛ばした売国奴になっている。
新羅→高麗→李氏朝鮮となる。中国の史記や漢書に古代朝鮮半島には箕氏朝鮮があり、前2世紀には衛氏朝鮮があったと書かれているが、どちらも朝鮮民族が建てた国ではない。朝鮮の国名はそこから来ている。
韓国には古代の文献は一つも残っていない。そこで「日本書紀」などから抜き出したものを都合良く解釈して教科書に書いているだけだ。資料がないから好きなように歴史を捏造できることにもなる。