マルクスの階級闘争理論
皇帝亡き後、帝国の統合を共和国が引き継いで維持しようとすれば、分裂を防ぐため民族主義を抑え込むための何か別の原理が必要になります。それに便利だったのがマルクスの階級闘争理論です。民族の差異よりも階級の対立が優先するからです。しかし日本には天皇が存在し続けていてほぼ単一民族です。別の原理など必要ありません。
中華思想は負け惜しみの思想
現代の中国人がシナ人と呼ばれるのを嫌うのは、度重なる遊牧民王朝の支配下で被支配階層を意味することになってしまったからです。宋になってシナ人の王朝が600年ぶりに復活しましたが、契丹帝国に完敗してこれがシナ人の自尊心にさらなる打撃を与えました。シナ人はここに及んでシナ人は武力では夷狄に劣るが、文化では勝るのだと主張したがるようになりました。これがいわゆる「中華思想」です。つまり負け惜しみの思想です。シナ人の病的な劣等意識の産物なのです。
王朝の正統性
中国世界では大衆を支配するには正統な統治者であることが必要です。その正統性を伝えることが伝統です。中国では異民族を含めた易姓革命が繰り返され正統性を取り繕うために苦労しますが、日本は万系一世の王朝が続いているため疑いようのない正統性を持っています。
日本は潜在的な敵
キリスト教国はアジアを悪魔の支配する地域だと思っています。だから当然日本も潜在的な敵として警戒されています。そのため日本はキリスト教歴史観よりもはるかに強力な歴史観を創り出し、地中海文明諸国を屈服させなければならない運命を背負っているのです。遠大な責務ですがこの運命を受け入れ、たゆみなく努力するしかありません。
人工国家は崩壊する
歴史は強力な武器です。だから歴史のない文明は自分の歴史を発明して対抗しようとします。しかしにわかに作った歴史は力が弱い。ソ連にしろアメリカにしろ、特定のイデオロギーで人工的に作られた国家は短期間で崩壊する運命にあるようです。日本のように長い歴史を持つ自然国家は、一時的なイデオロギーによって政治体制が変わっても国家基盤は揺るぎません。特に天皇が君臨する日本はなおさらです。よってアメリカもそう遠くないうちに崩壊するでしょう。そして中国も。